面倒だな!2020年からの年末調整を教えます!【愛知のファイナンシャルプランナーがお伝えするお金の話】
2020/11/21
2020年の年末調整を教えます!
何か面倒だな!でも税金を理解すると生涯お得になる。
愛知を中心に東海地域で活動しているファイナンシャルプランナーの前田です。
2020年も残りあと1か月少しです。
今年の年末調整って何か面倒なことが増えましたね。
だけど前向きに考えると、
税金のことを知るチャンスです。
理解することで今後必ず役に立つことになります。
1つ1つ説明していきます。
まずは左側部分の「基礎控除」です。
基礎控除は会社員、公務員、フリーランスの方でも
一律に控除できる部分です。
源泉徴収票にも基礎控除額は一律なので、
どこにも書いてありませんでした。
しかし今年から基礎控除額が変更になったこと、
一律にみな同じということではなくなりました。
基礎控除額は
(2019年まで)38万円
(2020年以降)48万円
となりました。
基礎控除額が10万円増ました。
基礎控除額が増えた要因は、
働き方として会社員としてのカテゴリーだけでなく、
フリーランスで働く人が増えてきています。
働き方の多様化に税金の仕組みを合わせる為です。
では会社員にとっても基礎控除の増額はプラスなのか?
給与所得控除と合わせて差し引きで調整されています。
給与所得控除がマイナス10万円となり、調整されました。
また高額所得を得ている給与所得者には事実上の増税があります。
所得2400万円を超える人の基礎控除の減額です。
所得金額 | 基礎控除額 |
---|---|
2400万円以下 | 48万円 |
2400万円超~2450万円以下 | 32万円 |
2450万円超~2500万円以下 | 16万円 |
高額所得者には基礎控除額を減らして、
課税所得を増やしました。
今回はこの基礎控除額を計算するために、
年間の所得を見積もって提出することになりました。
仮に、
昨年の年収が600万円で今年も大きく変わらないのであれば、
収入金額を600万円と書き、所得金額は裏面にある、
給与所得控除を計算して、差し引いて記入します。
(計算例)
収入金額 600万円
給与所得控除額 164万円
(600万円×20%+44万円)
所得額 436万円
(600万円-164万円)
すると判定は900万円以下となり、
基礎控除は48万円となります。
続いて「配偶者控除」です。
先程の判定は(A)で900万円以下でした。
本人の所得金額が900万円を超えると
配偶者控除の金額が変わってきます。
所得金額 | 配偶者控除額 |
---|---|
900万円以下 | 38万円 |
900万円超~950万円以下 | 26万円 |
950万円超~1000万円以下 | 13万円 |
1000万円超 | 無し |
所得が900万円以下であれば、
満額38万円で900万円を超えると段階的に減り、
1000万円を超えると配偶者控除額が無くなります。
配偶者控除は配偶者の収入が1
03万円以下と聞いたことはありませんか?
現在は151万円です。
仕組みとしてはこんな感じ
給与所得控除55万円
基礎控除48万円
配偶者の所得48万円以下
55万円+48万円+48万円=151万円
配偶者特別控除になれば、
配偶者の所得が95万円以下であれば満額になりますので、
55万円+48万円+95万円=198万円
配偶者の所得は198万円以下であれば、
本人の配偶者特別控除は38万円(本人所得900万円以下)
受けれることになります。
よく社会保険と税金のことがごちゃごちゃになり、
難しいところですが、
配偶者控除、配偶者特別控除の満額は198万円です。
また気にしてほしいのは、
ご本人の会社での家族手当の制限はどうなっているのか。
103万円を多くの会社で制限設けていることが多いようです。
家族手当でどれくらい受け取っているのか?
配偶者の収入が増えたことで、
家族手当がどれぐらい少なくなるのかは確認しておきましょう。
このように、2020年の年末調整から
自分で計算する部分が出てきて難しくなっていますが、
税金に強くなるチャンスと捉えて頑張ってみてください。