保険にどう優先順位をつけますか?【愛知のファイナンシャルプランナーがお伝えするお金の話】
2021/05/22
愛知を中心に東海地域で活動しているファイナンシャルプランナーの前田です。
平年よりもかなり早い梅雨入りですね。
洗濯物がなかなか乾かずに困った季節がやってきました。
梅雨が長くなるのか、夏が早く来るのかどちらにしても、つらい日々が続きそうです。
本日は「保険の優先順位」についてお伝えします。
生命保険、医療保険等を検討する際に支払えれる掛け金から、
死亡保障は加入せずに、医療保険のみを加入しようと考える人が多いのではないでしょうか?
保険を検討する際にどういった優先順位ををつけますか?
上記のグラフは
縦軸に経済的リスクを取り上にいけば被害が大きくなります。
横軸に頻度を取り右にいくほど発生確率が高いことを示しました。
頻度が多いが経済的リスクが小さいのは、ケガでの通院や病気で入院することです。
通院は健康保険制度で3割負担となり、ご自身で支払うお金は多くても1万円以下ですね。
病気での入院も健康保険制度で3割負担となり、
金額が大きくなると「高額療養費」を申請することで、月に数万円程度で済みます。
真ん中には発生頻度も中、経済的リスクも中で「がん」に罹患した時です。
2人に1人はがんに罹患すると言われている身近な大病です。
若いうちは特に男性よりも女性の方が罹患率が高いです。
働いている期間でのがんの罹患はリスクも大きくなります。
怖いことは治療費よりも、その後の収入の変化かもしれません。
がんについての知識レベルも低い我々は、
「がん=死」を連想する人も多いのではないでしょうか?
死をイメージしてしまう程の怖い病気であるならば、
今後の仕事はどうするべきか?
子どもの教育費は確保できるのかという不安になります。
実際にがんに罹患後、4割程度の人が収入が減った、仕事を退職されています。
現在は大企業を中心にがんの保障も福利厚生で補うことを考えるようになりましたが、
まだまだ国民全体の健康に対するリテラシーが向上するまでは難しい病気です。
グラフの左上に位置するリスクが保険で是非考えて頂きたいところです。
頻度は少ないが経済的リスクが大きいこと
「死亡」や「身体障害」です。
人はいつかは必ず亡くなりますが、若いうちの死は考えにくいことです。
しかし本当に起こった場合は経済的なリスクが高くなります。
身体障害は死亡よりもさらに頻度は少ないです。
絶対に起きないことではありません。
お父さんが万が一亡くなってしまった時の家族の収入は大丈夫なのか?
教育資金は確保できるのか?
お母さんが万が一亡くなってしまった時は
ご主人の収入は維持することができるのか?
最近はダブルインカム世帯が多くなってきており、
20代、30代世代ではそれが当たり前です。
お母さんの保障も以前とは考え方が違います。
死亡保障は万が一と言われるように、1/10000の確率以下かもしれませんが、
保険で備えなければ、補えない保障ではないでしょうか。
保険の考え方、優先順位ですが、
最悪を考えた時に「自分たちで何とかできる」と思えることは優先順位が低いです。
せっかく加入する保険だから、支払った保険料が無駄になってしまうこともあります。
しかし最終的には保険を受け取ることがなくて、「良かった」ということです。
優先順位が高いのは頻度が少ないが、経済的リスクが大きい
死亡保障・身体障害>がん>医療保障
と順番を考えるべきだとお伝えします。
最後に上記のグラフの左下は頻度も少なく、経済的なリスクも少ないことに
保険は必要ありません。
右上の頻度も多く、経済的なリスクが大きいことは
保険会社も保険商品の開発が難しいです。
例えば最近では毎年のように大規模な自然災害が発生して、
火災保険を利用する頻度が多くなっています。
自然災害は数万円などの被害よりも数十万円や数百万円の被害で、
経済的なリスクも大きく、頻度が多い分野に近づいています。
保険会社も火災保険料の値上げをせざるを得ない状況です。
日本には健康保険や年金制度があり、
国民のリスクを軽減する社会保障があります。
今一度ご自身で補わなければならない保障を考え、
効率的な保険選びをしてみましょう。